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竹島水族館スタッフブログ

深海生物も新たなチャレンジしてました。

お久しぶりです。
深海担当の駿ちゃんです!

昨年は2回にわたるリニューアルを経て、失敗と失敗と失敗とちょっとの成功を収めて、入社当初の私から比べたらだいぶ深海生物の飼育のノウハウが身につきつつある今日この頃です。

最近はこの時期の大きな悩みである「三河湾の海水薄すぎ問題」を解消すべく、換水も新たな方法を導入しています。
まだ実験段階ですがだいぶ脳のキャパシティを浮かせることができています。
換水をちょとミスっただけで全滅なんてこともありますからね。
新しい換水方法のイメージとしては順転術式と反転術式を同時に発動している感じです。
早く「ぼく、最強だから!」って言えるようになりたいですね。

さて、今シーズンの深海漁はもうすぐ終了し、禁漁期に入ります。
今年も漁師さんのご協力のもと、多くの貴重な生き物を展示することができました。

また、リニューアル後はこれまで長期飼育できなかった深海生物の飼育にも挑戦しています。
今回ご紹介するのはその一つ「ヒゲナガエビ」です。
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ヒゲナガエビの名前の通りひげ(触角)が長いのが特徴なのですが、「大体のエビってヒゲ長くね!?」と思わず突っ込みたくなりますね。蒲郡では深海底引き網漁で漁獲されていて「ガスエビ」という名前で呼ばれています。
ガスみたいな味がすることが由来のようですが、僕が食べた限りではそんなことはなく甘えび(ホッコクアカエビ)やボタンエビに引けを取らないほどとてもおいしいエビでもあります。

深海生物も新たなチャレンジしてました。_a0305077_14172383.jpg
深海漁のセリに行くとトロ箱いっぱいにヒゲナガエビが並べられています。

これだけたくさん採れるのであれば入手は簡単なのでは?と思いきや、ほとんどの場合網をあげてきたときに弱っていることが多く、竹島水族館でも数日しか展示できない貴重なエビなのです。
アオメエソ(メヒカリ)やニギスと同じパターンですね。

今回はそんなヒゲナガエビの長期飼育を目指して実験水槽を立ち上げました。
長期飼育のコツはズバリ「水温」では・・・?と疑っていたので強力なクーラーも設置して何日ぐらい生きるか実験をしました。
深海生物も新たなチャレンジしてました。_a0305077_14324975.jpg

これまでの深海水槽では冷やせても12℃ぐらいのものが多く、今回は12℃と8℃の水槽に分けて展示を行いました。
結果として8℃のほうがなんとなく長く生きるかも?という感じでした・・。
というのも生きたヒゲナガエビを入手するのが想像以上に難しく、途中お世話になっている船が故障したこともあり、なかなかサンプルを集めることができなかったのです。

しかし!それでも数日で死んでしまっていたヒゲナガエビが10日以上も生存し、さらに数日間はお客様に見ていただくこともできました。
さらにさらに!
一個体はブラインシュリンプという冷凍餌を食べる様子も観察することができたのです。
これは新たな発見でした。
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今後はどれだけ状態よく水族館まで運べるかがキモですね。
アカザエビやミノエビといった深海エビと比べても段違いの飼育難易度ですが、今後も長期飼育に挑戦していきたいと思います。

なお、この研究は「船の科学館ミュージアムサポート」の支援を受けて実施しました。
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来シーズンも様々な深海生物の飼育に挑戦していきたいと思います!

ではでは。



by takesuiblog | 2025-06-22 14:48 | 駿ちゃん
たけすいの飼育展示スタッフのヨロコビとカナシミと愛しさと切なさとあれとこれと
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