午前中1回目のショーをやってその後のアシカは理事長の松野さんにお任せして講演に出かけた。
竹島水族館では館長も理事長も必要となるとアシカショーをするのだ。たぶん世界でここだけ。
今日はシフト的に理事長アシカまみれデーなのだ。
講演は幼稚園の先生方の研修会で、そのような内容の話を準備していったら、ウケがよく、みなさんうんうんと深くうなずいて途中で寝る人はいなく大成功?たぶん。
自画自賛。おれ、臨機応変になかかないい話ができるんだ。しかし幼稚園の先生も当然ながらいろいろと大変そうだ。こちらも勉強になり刺激をもらった。
翌日の今日は昨日の台風猛烈雨の影響で交通網がグチャグチャで15分遅れの遅刻で一宮の名鉄百貨店へ。あっちこっち忙しいのだなぁと思うかもしれないけど、今日は講演がブッキングしてしまい、到着後5秒で15分の遅れを取り戻す濃厚内容の講演をはじめ、我ながら楽しい秘密満載のいい話をして、終了後5分で移動、庄内緑地のメダカ愛好会の展示会場にてメダカの講演、じゃんけん大会の司会進行付。終わって10分でまた名鉄百貨店に戻って2ラウンド目の講演。2ラウンド目も良かったなぁ。良い内容の水族館の館長らしい話ができた。たぶん株がうんと上がった。
しかしなぜ1日に同会場で2講演、別会場でも1講演と2か所で講演などという選挙前の国会議員的なことをやるのかというのは自分でもナゾだったのだが、危険なのでここにきて冷静になって考えると、まずもって
①頼まれて、楽しそう自分でもがんばればお役に立てそうという基準で「イケそうだ!」と瞬間的感覚で判断しすぐホイホイ引き受けてしまうこと、
②スケジュール帳を持ち歩いていないこと、
の2点が大きいことが判明した。
以上2点を総じてまとめると「バカなのだ」という結論である。
そんなの前から知っておる。
幸いなのは時間帯が微妙にずれているのでハシゴができたことである。今回は11時、13時、15時。ほら、重なってないでしょ。
これが11時、13時、13時とかだと、分身しないかぎりゲームセットになる。
以前にも同じようなことがあり、今日より厳しいタタカイだった。大学の授業の日(大学の客員教授もやっているのだ!)に講演を入れてしまって、焦って授業を終わらせてそのまま最寄りの駅から電車に飛び乗りそのまま講演会場に滑り込みセーフしたこともあった。
そして今月の17日も、すごく行きたい師匠の中村元さんのトークライブが渋谷であり、終わってから全国から参加する水族館関係の若者たちと朝まで濃厚な討論会があるのだけど、前々からしっかり準備して計画している大学の授業とブッキングして無念の断念。
もっとしっかりせねば。でも仕事は断りたくない。
講演の依頼が多くてありがたいのですが、そもそもボクは話すのは苦手で少なく見積もってもボクより副館長の方が5億倍は流暢に話ができる能力を持っている。
できれば人と話さずに黙って好きな魚と見つめ合っていたい乙女で小心者で内気な性格なのだよ。
なので講演の前はすごくドキドキするし緊張する。前の日から憂鬱である。
失敗したらどうしようか、満足してもらえる話をしなければ、シラけたらどうしようか、お願いされた時間をちゃんと使って早く話が終わっちゃうことが無いように、質問攻めにあって答えられなかったら、などなど心配だらけ。しかしやる前からそんなことを考えても仕方がない、全力でやるのみだ。やればできるのだ。バカボンのパパなのだ。
講演が終わってからの皆さんの反応や主催者からの感謝や、帰り道のすがすがしさは幸せなのだ。
講演以外にも、自分の天職である水族館や生き物を通して、自分にできること、できそうなこと、チャレンジさせてもらえる機会をたくさん活かして周りを幸せにし、困っている人に勇気や元気を与えたい。