2016年 05月 21日
メダカ紹介 その5
好評開催中の「大大メダカ展」。その中から館長による展示メダカの紹介です。今回は「ヒカリ体型」のメダカの紹介です。
展示メダカの中でヒカリ体型のこれぞ!という品種は一宮市のメダカ屋さん「クリーク」の堀田さんが作出された「コスモ」というメダカです。
背中~頭部が輝き下半身にはラメが入る上から見ても横から見てもキレイな堀田さんのセンスが冴えまくっている人気の品種なのです。ネーミングも見た目そのもので恐れ入ります的品種です。
「ヒカリ体型」というのは、なぜかビックリのお腹の遺伝子の一部が背中に表現されたタイプで、お腹のグアニン色素(銀色の部分)が背中に現れるので背中が銀色に光ります。加えて、本来の背中のヒレ(背びれ)が尻ビレに変換されています。尻ビレの背ビレというよくわからん状態なのです。尾ビレも中央が突出します。
メダカのオスメスは背びれの切れ込みでオスメスを見分ける(オスには背びれに切れ込みがある)のが一つの方法ですが、ヒカリ体型では背びれが尻ビレに置き換わっているので切れ込みはなく、オスメスの判別要因が一つなくなるのですが、ヒカリ体型のオスの背びれ、尻ビレはメスよりも大きくなりひし形になるという特徴があるので慣れればすぐわかります。
↑「琥珀ヒカリ」のオス(上の「コスモ」の写真個体はメスです。ヒレの大きさを比べてみてね)
上下のヒレが大きく背中が光るので立派で普通体型よりも貫録があるように見えます。
↑「東天紅」(楊貴妃ヒカリ体型)
ヒカリ体型のメダカと普通体型のメダカで繁殖すると子供はすべて普通体型ですがその子供同士で生まれる孫はヒカリ体型が生まれます。
背骨が曲がりやすいためそのような魚は繁殖から除外しないと「背曲がり」という強烈な強い遺伝子を子供たちに引き継いでしまう可能性を持っています。