出港だぁ!

水族館たるもの、船の1隻や2隻持っとらんといかん!

という事で、昨今、どこの水族館もあんまり船なんか所有してないのだけれども、中古で手に入れた「たけすい丸」。
水族館からすぐ近くの港に浮かべておいたら、油断しているすきに船底に4千万280粒ほどもおびただしいフジツボが付着し、港から陸上へ引き上げ、フジツボ除去、船艇塗料の塗り直しに追われていた。
よし!フジツボ退治終了!と思ったら今度は台風の連続攻撃にあい、そのまま陸上長期係留となり、先日ようやく初出航となった。それも、いやいやな感じでテレビ取材のために。船で何か調査や魚の捕獲をして、スカウトした魚を水槽にデビューさせるところが撮りたいという。

立ち上がったのは、高校時代に免許を取ったもののそれ以来運転したことが無いワタクシ、釣りに行くと毎回奇跡が起こるという塚本、やる気まんまんの現在脱臼負傷中の竹山の3人。朝9時に集合。

沖へ向かうにはまず船のエンジンをかけねばならん。手漕ぎボートとはワケが違うのだ。しかしエンジンがかからない。ガソリンが無かった。無念。怒るテレビ局。
すぐにしかるべきところへ連絡をして燃料を入れてもらった。

しかし、エンジンかからん。壊れておるのか?燃料を持って来てくれたMさんに見てもらうと、そりゃかかるわけねぇだろ!安全装置にカギがささってないわ!と怒られる。エンジンをかけるのは通常のカギと安全装置のカギと2つあるらしい。なるほど勉強になるなぁ。不安がる塚本&竹山。

安全装置にカギを差し込むと元気よく簡単にエンジンがかかった。やる気に満ちた音を発している。おぉ。
ややビビる船長のコバヤシだったが、他の乗組員にはその気配を察せられてはまた不安にさせてしまうので隠れた。


アクセルレバーを前進に倒すと清く正しく本当に船は前進した。「わ、動いた!」と思わず言ってしまった。「そりゃぁ動くわ!気を付けりんよ!」と岸壁から見送る世話役燃料係のMさん。出港したのは結局11時すぎだった。
港を進んで、ぐんぐん沖へ出た。海は広いし大きいし、月はのぼるし、日は沈むくらいなので、車の運転の道路よりも操縦は楽で自由度が高い。

「どこに行きたい?」キャプテンコバヤシは船員たちに聞いた。
「いや、どこと言われても…、わからないっす!」と船員2名
「釣れるところに行ってください!」とややイラ立ったテレビ局。うーん、どこに行こう。


とりあいずの目的地は小学校の時に隣の家のオジサンの小型船外機に乗せてもらって連れていってもらった「三河大島の東側」にした。当時はそこでギマという基本的にフザケタ顔の魚が釣れた。早朝で眠かった記憶があるが、夜に母親が煮てくれて食べたそれは最高に美味しかった。

ポイントにつき「はい、開始してくださーい」とわたしは船員たちに告げた。乗合い釣り船屋の船長になった気分だ。移動中は進む船の風に吹かれ「気持ちいいなぁ!船サイコウ!!」などと笑顔だった塚本、竹山がすかさず本気になり竿の準備。糸をたらす。

a0305077_21433688.jpg


しかし、なかなか釣れない。まぁそうだろうなと思った。来る時に釣具屋でエサを買った時に釣具屋の店員に聞いたら、いまは何も釣れない時期だよ、もう少し早ければキス、ギマ、ヒイラギ、ハゼなんかいけたけどね。と自信に満ちた顔でなぜか嬉しそうに言われていたのだ。

釣れなかった、でも番組になるのかなぁ、なんて自分は釣らずに運転席にもたれかかってボンヤリ海を眺めていたらいきなり「おぉ!来た!!」と竹山が叫んだ。釣りをしているのに本人もまさか釣れると思っていなかったような反応と大きな声だった。真剣にやれよ。

海の底からクルクル回りながら上がってきたのはサバだった。すぐにテレビ局に撮影してもらう。
「任務完了。さぁ帰ろうか。帰港しましょう。」
「いや、ダメですよサバは群れる魚です!1匹いればまだこの下にはたくさんのサバがいますよ!」
後輩竹山に先に釣られてしまいあせる塚本が言う。
「そうですね!まだ釣れますよ!!これからですよ!!」
1匹釣り、がぜんやる気が出て叫ぶ竹山。

a0305077_2144260.jpg


しかし、それっきりサバはおろかカニやナマコすら釣れなかった。
「おまえ、この海の最後の1匹のサバを釣っちゃったんじゃないのか?絶滅だぞ!?」
「はい、、、すんません。」
などという会話をして、ポイント移動。次は数年前に塚本君が陸側から遠投してキスを釣った場所へ。今回は陸から投げなくてもポイントに着いたら船の上からポチョンと糸をたらせばいいだけだ。船って便利。

しかし、竹山が何を思ったか船の上から遠投、その勢いで糸がちぎれオモリと針だけが悲しく虚空を飛んでぼちゃりと海へ落ちた。仕掛けを失いうなだれ反省する竹山。
塚本も頑張ったが、ここでは何も釣れなかった。やはり時期が悪いらしい。

「船長!もう少し釣ってくれないと番組になりませんよ!」とテレビ局。えぇい、わかっておる!
再び場所移動。船の操縦にも慣れてきた。どこへでも連れて行ってやるぜぇ。
竹山、塚本の2人も釣っている時よりも波を突っ切りグイグイ進む船の移動の時の方が楽しそうだ。

次のポイントは最初に行った三河大島の北側。なんと先客船釣りのオジサンが船からプカプカ釣り糸を垂れている。そして何か釣れた。遠くて何が釣れたのかわからない。船長には接近する操船技術が無い。激突、双方撃沈は避けたいので、やや離れて釣り開始。

「釣れなかったら塚ちゃんが針をくわえて海から上がって来てくれればいいよ」と無責任な事を言う船長。それは嫌だと、本気を出して竿先に集中する塚本。
すると、間もなく「お!来たか?」と塚本君があいまいな声を上げた。
糸を巻き上げると、良いサイズのハゼが付いていた。
「あんまり釣れた気がしないっすねぇ。エサが無いかな?と思ってひきあげたら付いてました」

a0305077_21475274.jpg

a0305077_2148711.jpg


「ハゼも1匹いれば何匹もいます!絶対です!サバとは違います!」と鼻息を荒くする竹山。
しかし、その後、1匹も釣れない。
「おまぇらなぁ、それもこの海で最後の1匹のハゼだったんじゃないのか?絶滅作戦じゃねぇんだぞ」怒る船長。

しばらくすると「おお!来たか!?」と竹山の声。
同時に「え?あれ?」と塚本の声。

結果、塚本の仕掛けを釣り上げる竹山。うなだれる2人。怒るテレビ局。

その後、必死になって根性でスズキを2匹、サルボウ貝の貝殻1つを釣り、午後2時半。お腹もすいたしそれ以降まったく釣れないので帰ることにした。
スカウトした魚は展示デビューしています。

この模様は、19日(水)東海圏でメーテレ(名古屋テレビ)夕方の「UP!」にて放送予定です。
[PR]
by takesuiblog | 2016-10-16 21:48 | こばやし館長

たけすいの飼育展示スタッフのヨロコビとカナシミと愛しさと切なさとあれとこれと


by takesuiblog

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

カテゴリ

全体
こばやし館長
トダテ副館長
三ちゃん
塚ちゃん
タケヤマくん
マー君
あらきちゃん
未分類

記事ランキング

検索

以前の記事

2017年 03月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月

画像一覧

お気に入りブログ

最新のコメント

メモ帳

最新のトラックバック

venuscozy.com
from venuscozy.com
whilelimitle..
from whilelimitless..

ライフログ

タグ

人気ジャンル

ブログパーツ

最新の記事

タケスイ人気生物総選挙201..
at 2017-03-28 14:45
遂に・・・
at 2017-03-15 18:09
2人が無事卒業しました。
at 2017-03-08 11:53
タケスイ人気生物総選挙201..
at 2017-03-05 17:43
すみれちゃんについて
at 2017-03-02 19:24

外部リンク

ファン

ブログジャンル

中部
動物園・水族館